CellQualia

What’s CellQualia?

「CellQualia(セルクオリア)」は、シンフォニアテクノロジーの再生医療製品のブランド名です。
CellQualiaは、細胞=“Cell”と、品質を想起させる“Qualia”を組み合わせ、私たちが作った造語です。
“qualia”自体は、「感覚的な体験に伴う独特で鮮明な質感のこと」(広辞苑より)と定義されている言葉ですが、この言葉の語源が「質」を表すラテン語の名詞“qualitas” “quails” に由来していることもあり、細胞の品質にあくまでこだわりたい、私たちの想いをこのブランド名に込めました。
今後はこのCellQualiaブランドから、高品質な細胞製造に寄与するソリューションをご提供して参ります。

CONCEPT

手技から自動化へ そして更なる高品質を目指して

What's QbD?

原料である細胞には品質のばらつきがあり、製造中の状態も条件や時間経過に伴って刻々と変化します。そのような変動を解析し、最終製品の品質との関連性を見出したうえ、変動の許容範囲を定めて製造するのが Quality by Design ( QbD ) の考え方です。

この、QbDに基づいた細胞培養製造を実現するのが、CellQualia -Intelligent Cell Processing System-です。

QbDに基づいた細胞培養製造を実現

CellQualia -Intelligent Cell Processing System-は、培養状態をリアルタイムでモニタリングするための Process Analytical Technology ( PAT ) を搭載。自動化によりプロセスを安定化することで、QbD に基づいた細胞の製造を可能とします。

本製品は、財団法人神戸医療産業都市推進機構(FBRI)との共同開発品です。

FEATURES

播種から継代~収穫までの細胞培養を自動化

播種~プロセスモニタリング~培地交換~継代~収穫の作業を自動化。

完全閉鎖系システム

バッグ・チューブ類で構成されるディスポーザルキットと、培養容器を無菌接続することにより、完全閉鎖系を実現。コンタミネーションの可能性を排除。グレードCエリアでの運用が可能。

自動継代機能

培養容器は、標準的な多層培養容器(Corning CellSTACK)を2つ同時にセット可能。
1つ目:1層または2層フラスコ(最小636cm2)  2つ目:5層または10層フラスコ(最大6360cm2) 

継代作業の後、1つ目の培養容器を3つ目の培養容器に手動交換することで、更なる継代培養が可能。

リアルタイムイメージング

CMOSカメラにより、細胞の形態と成長を画像データで自動保存。

インラインプロセス解析技術

培地分析センサーにより、グルコース、乳酸、pHを自動解析。

オートサンプリングによるオフライン分析

サンプリングバッグへの自動抽出により、オフラインでの培地/バイオマーカー分析が可能。
FBRIの研究成果である、ES, iPS細胞の多能性の状態を示す優れたバイオマーカーとされるキヌレニンと2アミノアジピン酸について、サンプリングによりLC/MSシステムでの分析が可能。

上位の生産管理システムとの接続が可能(準備中)

材料の管理から出荷製品のインベントリー管理まで、完全に統合されたワークフロー管理ソフトウェアを提供。

製造実行・制御のための上位システムへのインターフェースとなります。

CellQualia-Intelligent Cell Processing System-は、
GMP対応のiPS/ES細胞、MSCの製造に導入されることを目標としています。

培養データ

iPS細胞

画像解析による増殖モニタリング

多層フラスコの底部にある CMOS カメラで1日おきに細胞を撮影し、画像処理システムによって iPS 細胞のコロニーの端部(ピンクの線)を認識させた。それをもとに細胞占有面積率を算出し、細胞の増殖能を評価した。

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装置培養の影響の確認
自動継代時に採取したサンプル ( P1 ) と収穫物 ( P2 ) について、多能性幹細胞マーカーの発現を調べたところ、いずれも高発現を維持しており、装置培養の影響はみられなかった。

MSC

細胞の継代と収穫

前培養しておいたMSC をCorning 社CellSTACK®(1 層)に2.0E+6 個ずつ播種(P0)して3 日間培養した。装置の継代機能を用いて大きなサイズのCellSTACK (5 層)に自動で継代した際、一部を用いて細胞数をカウントした(P1)。さらに3 日間培養した後、装置の収穫機能を用いて全ての細胞を回収し、最終的に得られた細胞数をカウントした(P2)。

製品の品質確認(MSC)

ICP で拡大培養したMSC を分注して凍結保存した。解凍して再培養した細胞は、MSC マーカー分子の高発現を維持し(各グラフ)、プラスチック容器に接着した状態で増殖(写真)しており、MSC としての特徴を維持していた。

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システム構成

コンタミネーションの可能性を排除するための完全な閉鎖系システム、グレードCエリアでの運用

VIDEO

QbD編

機構・培養手順編

映像はどちらも英語版となっております。

CellQualia ICPシステムによる細胞製造プロセスの紹介

川真田伸先生インタビュー映像

『細胞製造における現在の課題と期待される解決策』について、医療用細胞製造の専門家である川真田伸先生に3つのテーマに沿ってインタビューさせていただきました。

「細胞製造における現在の課題と期待される解決策」

〜質の良い医療用細胞製品を安定して製造するためには、製造の自動化に加えて、Quality-by-Designの考え方の適用とデジタル化が必要不可欠である〜

「医薬品としての間葉系幹細胞の現在の課題と期待される解決策」

〜有効性を維持したままMSCを増やすために必要な要件とは?〜

「医薬品製造原料としてのiPS細胞の現在の課題と期待される解決策」

〜細胞製品の製造原料となる品質の良いiPSCを増やすために必要な要件とは?〜

映像の視聴をご希望される方は、CONTACTからお問い合わせください。

ADVANTAGE

公益財団法人神戸医療産業都市推進機構(FBRI)との共同開発

同機構 細胞療法研究開発センター センター長 川真田 伸先生(現 サイト・ファクト株式会社代表取締役CEO)が提唱するQuality by Designの考えのもと、自動細胞培養装置を開発しました。

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MORE DETAIL

対象細胞 接着細胞(iPS 細胞、MSC)
機能(培養) 播種、培地交換、継代、収穫
機能(分析) 画像観察、培地分析
培養容器 多層容器
培養面積 最大約18,000 cm2
形態分析 CMOSカメラ
培地分析 インライン:乳酸、グルコース、pH
オフライン:バイオマーカ(2 アミノアジピン酸、キヌレニン) 別装置にて測定
消費電力 定格 2.0kw 瞬間最大 3.7kw ( at 200V )
定格 2.2kw 瞬間最大 3.8kw ( at 240V )
供給電力 AC200V~AC240V 1φ 50Hz/60Hz
UPS オプション(最大3,000VA)
周辺環境 温度:18-25℃
湿度:75%以下(結露なきこと)
清浄度:グレードC
外形寸法 幅2,670× 奥行931× 高さ1,995mm(突起部含まず)
重量 約1,300kg
ファシリティ CO2、クリーンドライエア(共に0.3-0.5MPaG)
海外規格 CE,UKCA,UL

消耗品

・ディスポーザル閉鎖系培養キット ・培養容器

SOLUTION LAB

神戸医療イノベーションセンターKCMI

神戸医療産業都市に新設したソリューション・ラボは、CellQualia™ -Intelligent Cell Processing System-の推奨設置環境であるグレードCレベルで、コンパクトで必要十分な機能を持つCPCとして設計・建築された施設です。当社のスタッフが常駐し、ユーザートレーニング、デモ/有償ラン、受託製造など、細胞製造に関連した各種サービスをワンストップで提供いたします。このラボを有効にご利用いただくことで、細胞製造へのQbDの実装に向けた検討を加速することができます。

装置デモンストレーションならびにユーザートレーニングへのiPS細胞の利用に関しましては、当社はiPSアカデミアジャパン株式会社から特許ライセンスを取得済であり、当社規定のiPS細胞を用いて実施致します。他のiPS細胞の使用をご希望される場合は、事前にご相談ください。

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